
「皇国二十四考」柳亭種彦記 1881年 大判錦絵 『幽霊・妖怪大全集』 平成24年 福岡市博物館(P.116)より

皇国二十四考
信濃国(しなのゝくに)の考子(かうし)善之烝(ぜんのじやう)
盂蘭盆(うらぼん)に施餓鬼(せがき)を執行(しつぎやう)
する【はじまり】ハ、釈迦(しやか)の御弟子(おんでし)目(もく)
蓮(れん)尊者(そんじや)が、母(はゝ)の罪障(ざいしやう)消滅(せうめつ)せず
して、地獄(じごく)に堕(おち)しを深(ふか)く嘆(なげ)き、
親(した)しく冥土(めいど)へ趣(おもむ)きて、餓鬼道(がきどう)の
苦言(くげん)を目視(もくし)し、諸佛(しょぶつ)に百味(ひゃくミ)
五薬(ごくわ)を供(そな)へて、母(はゝ)に食(しょく)を得(え)さ
しとある、説教(せつけう)の意(い)に
【はうはつ】たる善右衛門(ぜんゑもん)が
長男(せがれ)善之烝(ぜんのじやう)ハ、父(ちゝ)が難病(なんびやう)を
癒(いや)さんと、地蔵堂(ぢざうどう)に通夜(つや)せし
時(とき)、善右衛門(ぜんゑもん)が前生(ぜんしやう)に作(つく)りし罪(つミ)
を夢(ゆめ)を見(み)て、佛(ほとけ)に祈(いのり)詫(たび)けれバ、
諸天善神(しよてんぜんじん)感応(かんおう)ありて、父(ちゝ)が危(き)
篤(とく)の大病(たいびやう)の一度(ひとたび)全治(ぜんち)に、及(およ)びしハ、
實(まこと)に奇特(きどく)の善童子(ぜんどうじ)なる哉(かな)
柳亭種彦記
大判錦絵
盂蘭盆とは、とは、太陽暦7月15日を中心に7月13日から16日の4日間に行われる仏教行事のこと。盂蘭盆(うらぼん)、お盆ともいう。
施餓鬼(法会(ほうえ)の一つ。飢え苦しむ生類(しょうるい)や弔う者のない死者の霊に、飲食物を供えて経を読む供養(くよう)。) 国語大辞典
善童子
1 善財童子(ぜんざいどうじ)は、仏教の童子の一人であり『華厳経入法界品』『根本説一切有部毘奈耶薬事』などに登場する。
2 善童子王子跡(ぜんどうじおうじあと) 指定区別:市指定史跡 所在地等:和歌山 湯川町富安
善神(諸天善神) ウィキペディア
護法善神(ごほうぜんじん)とは、仏法および仏教徒を守護する主に天部の神々(天)のこと。 護法神(ごほうしん)、あるいは諸天善神(しょてんぜんしん)などともいう。
柳亭種彦(りゅうてい たねひこ、天明3年-天保 13年(江戸時代後期の戯作者。長編合本『偐紫田舎源氏』などで知られる。通称は彦四郎、別号に足薪翁、木卯、偐紫楼。
