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『心の病理を考える』  木村敏 著 岩波新書 新赤版


(11月21日、散歩中に見つけた桜。

 写真には冬桜と書いているが実は『10月桜』というそうだ。ブログで親しくさせていただいている親切な方に教えていただき、嬉しさもひとしお。この場を借りて、御礼申し上げます。有難うございました。  )

 

 

記録だけ  2007年度 103冊目   

 

  『心の病理を考える』

                  

 

 木村敏 著

 岩波書店

 岩波新書 新赤版 359

 1994年11月21日 206ページ 620円 +税

 

 二冊目は、以前から読んでいた 新赤版の『心の病理を考える』 を完読。

 岩波新書のなかでも結構読み応えのある本。

 論文口調で、おまけに文章が長く、軽く読むといった具合にはいかなかった。

 精神病理学だけにとどまらず、心理学的な要素も含まれ、結構興味深く読むことができた。

 

 P.80の

偏狭なナショナリズムに陥りやすいが、・・・・・・・・・それぞれの文化的伝統に根ざした先入見を可能な限り排除して現象学のいうようにそれ自身に立ち戻って考えるなら、根底のところではまったく共通の経験を共有できるのではないか、ということだった。

といった記述に、私は納得し、共感を持った。

 

 癲癇の記述でドストエフスキーを出して説明しておられたが、フランスの癲癇研究科ガストーなどの反対意見も書いた『直接性の原理』(弘文堂・拙著)なども載せておられ、分かりやすい。

 癲癇についてはあまり知らない。

 しかし、この本を読んで、もう一度 ドストエフスキーを読み直してみたいと感じた。