
(写真は中国の雲南省、石林の近くの土産物店。
このパッチワーク刺繍は、少数民族の方が家に置いておられたもののようだ。
古びた色も刺繍技術も素晴らしい。
そんなに高いものではなかったのに、時間が足らずに買いそびれてしまった今も心残りの一品です・・・
次回行っても、もうないのだろうな・・・・・・ショックは大きい。)
白い犬とワルツを
満足度 ★★★★★
感動度 ★★★★☆
面白さ ★★★★★
画面の構成 ★★★★★
色彩美 ★★★★★
話の展開 ★★★★☆
2002年 日本
原作 『白い犬とワルツを』 ケリー・ケイ
監督 月野木隆
キャスト
仲代達也
藤村志保を思わせる白い鳴かない犬
南果歩 他
話は見事なまでに、簡単で明快。
どこか黒澤作品をにおわす画面構成と仲代達也さんの演技力で作り上げられた映画作品。秀作で、観終わった後に満足感がある。
仲代達也さんの影、後姿、目や脚や手などの全てが絵になり、彼の周辺にはドラマが流れる。彼の周りの空気は特別のオーラを放ち、作品を重厚にする。
どの場面のコマを切り離して、じっくりと観ても、彼はこの映画の中の主人公。素晴らしい役者だと、再度痛感。
藤村志保さんと南果歩さんも好きな女優さん。加えて日系韓国人役のおばさん役とその息子役の俳優さんなどが勢ぞろい。違ったタイプの俳優、女優さんたちが脇を固めたといった感じで、最後まで笑いながらおお鳴きに泣いているような、複雑な映画でした。
ここではずせないのが、藤村志保を思わせる、白い 鳴かない犬。この犬が素晴らしい演技を演じる。『鳴かない』ということが、起承転結の結部分で、非常に重要。この犬と仲代達也さんで映画は成り立っているといっても、過言ではない。
この映画は骨信仰に対する人々の感覚が、非常にうまくあらわされていた。世界では火葬、鳥葬など、国や考えによって、各種色々な葬儀、骨の扱い方がある。たまたまこの原作と一般的に多く行われている日本の納骨が一致したのだろうか。或いは原作を和風にアレンジしたのかは知らないが、日本の生活を障子の穴から覗いたような、内容の作品の作り方に関しては、小津作品を思い出させる。
名前は知らないが、先にも書いた日系韓国人役のおばさん役の存在は大きい。日本と韓国の似ているようで大きく違う生活習慣をうまく取り入れ、映画の幅を広げる。彼女と、植木・植物医(仲代達也)の家族と彼女のやり取りは、見事な表現であった。また、彼女の、
「日本人にもこんな人がいるのかと思い、ありがたかった。」
と泣き崩れる場面は、日本人として心に一喝されたような気持ちになる。
あらすじは先にも触れたように、簡単。今回は申し訳ございませんが、省略させていただきます。