The Barber of Seville - 'Largo al factotum' (Rossini; Vito Priante, The Royal Opera)

乱鳥徒然



今月は音楽やら芝居やらで忙しかったが、漸く、ひと段落が付いた。
今月残すものと言えば、月末のコンサートのみである。
講座も絵巻一回、馬琴一回で、やっと心にゆとりができる。
私にとっては忙しい日程だったが、月の2/3を乗り越えたのだと安堵する。
ふと気づくと、美容院の行き頃だ。
図書館で予約していた書も届いたようだ。
今日はスポーツジムも行きたいし、水回りの徹底的のお掃除したい。
今日も、忙しくなりそうだが、昨日までとは違い、心に余裕があるのはうれしい事だ。
昨日の事。
芝居で隣り合わせた年配の女性が、ずいぶん親しく話してこられた。
なんでも、同志社大学の歌舞伎同好会?に所属されていたとのこと。
大学の歌舞伎同好会で何をするのかという考えが頭をよぎったが、失礼に当たるかもしれないので質問しなかった。
おそらく演目の筋書きや成り立ちや、また皆で歌舞伎に行くのかもしれないと勝手ながら想像していた。
その方のおじいさまが、二代目鴈次郎の後援会に入っておられたとのこと。
おそらく、私が十代の頃であろうと思われる。
私は後援会に入るほど役者に入れあげるタイプではないし、また、お金も続かないので、地道に自分なりに合わせて、五十余年という時間を芝居につぎ込んできた。
隣席の女性は言う。
「歌舞伎を見て、何年くらいですか?お長そうですね。」
「ええ、十代半ばから見ていますので。」
「若いのに、、、」
歌舞伎同好会に所属されていたという女性は悔しそうだったので、話題を同志社と同志社の能楽堂に切り替えた。
彼女は、好きな役者について、とうとうと語り始めた。
若い役者の名が多くあげられた。
口が裂けても、藤十郎丈、仁左衛門丈、先代の芝翫丈などの名は出せないと感じた。
女性は言う。
「前におとなりの席になった人で、團十郎を知らない人がいたんですよ。團十郎ですよ!團十郎。」
私は戸惑った。
「人それぞれ、知ってることも知らないこともありますものねぇ、、、」
そういう以外に、言葉は出てこなかった。
女性は多少、不満げであった。
私は、家族以外は、たとえ友人であろうと、芝居を共にすることは極めて少ない。
好きな役者も違うし、好きな演目も違う。
好きな席も違えば、幕間の時間の過ごし方も違う。
このスタイルで芝居を観てきたから、こんなにも長続きができたのだろうと感じた。
たわいない話である。